一般社団法人
諏訪市医師会
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ちまたでは認知症にならないための健康情報が溢れていますが、増え続ける認知症の人たちへの接し方をご存じですか。
認知症の中核の症状は記憶障害や判断力の障害であり、大部分の認知症は現在の医学では悪化を遅らせることができても、元には戻せません。さらに進行すると中核症状を基盤に、うつ状態、興奮、被害妄想、徘徊、介護への抵抗などに進展することがあり、これらを周辺症状と言います。認知症で本当に苦労するのは、物忘れより、これらの周辺症状です。そして、周囲の人たちの認知症者への日頃の対応次第で、周辺症状の出現を左右する可能性があることを知ってください。物の置き忘れを責めても、本人は記憶が抜け落ちているので、なぜ責められるのか分からず困惑し、嫌な感情だけが残ります。こんな嫌な感情が蓄積されたら、周辺症状につながると思いませんか。認知症を患っていても、個人の尊厳は大切なことです。
認知症があることを早く見つけ、認知症の人の世界を理解して、向き合い方を学び、自分が認知症になっても、幸せに生きられる家庭や地域社会を築こうではありませんか。M.Y.
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